読書感想|子供と散歩の時間の会話の種に、ぎょうれついろいろ(accototo)
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ぎょうれついろいろ accototo 幻冬舎
久しぶりに絵本のご紹介です。
絵本は、ちょっとした発想から中身を膨らませて、大人も子供も楽しく読めるものが多いですよね。
『ぎょうれついろいろ』もそんな絵本の一つです。
中身は、ただひたすら何かの行列が描いてあるのですが、その行列のつなぎ方がユニークなんです。
例えば、
”どうぶつえんの ぎょうれつにならぶ おとこのこが みている…
ありのぎょうれつ ありの ぎょうれつの むかいにある…
くるまのぎょうれつ”
という風に、一つの行列から少し関連して、他の行列に視線が変わっていく、という連鎖で繋がっています。
中には うちゅうじんのぎょうれつ なんかも出てきて、自由な想像を促しています。
大人にとってはただものが並んでいるだけの行列も、子供にとっては発見と発想の遊びになるんですね。
一緒に読んでいると「次はなんの行列が出てくるかな?」と親子で予想したり、「次は●●の行列がでてくるはず!」と
記憶力のいい子供は順番を暗記してしまったりして、親を驚かせてくれます。
子供にとっても素敵な絵本ですが、絵本ならでは、絵もいろいろ工夫がしてあって、大人も楽しめます。
行列も、同じようなものが並んでいるように見えて、少しずつ違いがあります。
途中、ねずみの行列が出てくるのですが、ねずみたちに動きが付けてあって面白いんです。
チーズやリンゴをもって運んでいたり、よちよち歩く子供ねずみを振り返るお母さんねずみがいたり、せっかく持っていたチーズを落としてしまったねずみもいたり……
細かく描きこまれ、個性あふれる行列になっていて、じっくり眺めていられます。
読んでも楽しい絵本ですが、散歩のときにも使えます。
一緒に道を歩いていると、車の行列の横を通ります。
私 「車の行列だね」
息子 「うん」
私 「車の他にも行列ないかな?」
息子 「うーん、あ、草の行列!」
など、会話の種になりますよ。
慣れてくると、子供の方から「あれもこれも」と行列になっているものをうるさいくらい教えてくれたりします。
いつものスーパーへの道も、新鮮に感じられるかもしれないです。
いかがでしたでしょうか?
大人になると絵本をじっくり読む機会は激減しますが、子供が一人で遊んでいるときに、のんびり眺めるのも楽しいですよ。
ちなみに、今回ご紹介した『ぎょうれついろいろ』に限らず、絵本を読んでいると気になるのが「この絵、どうやって描いたんだろう?」ということです。
画材は何を使ってあるのか?
原画のサイズはどれくらいなんだろう?
漫画みたいにネームのようなラフ画から練り上げていくのかな?
絵本ってどうやって作っていくのか、一度制作過程を見てみたいですね。
それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!
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