はんだくん
スクエアエニックスから発売している、ヨシノサツキ先生の作品です。もう完結済で、元々は同じ作者の「ばらかもん」という別作品のスピンオフでした。
ただいま読み返し中ですが、とても面白いので紹介します。ジャンルはギャグ・コメディです。
この後はネタバレを含みますので、嫌な方はブラウザバックをお願い致します。
「はんだくん」の前に、「ばらかもん」を軽く説明しておきます。若き書道家である半田清舟(はんだせいしゅう)が主人公で、彼が書道界の重鎮を殴ってしまい、反省の意味で長崎県の五島列島にしばらく移り住むことになるところから始まります。そこで静かに書道三昧の生活……と考えていた清舟ですが、村には彼を慕ってわらわらと集まってくる子供たちがたくさん、騒がしい日常を送ることになる、というお話です。
こちらの「ばらかもん」は日常系の漫画で、笑ったり、遊んだり、ケンカしたり、泣いたり、ちょっと成長したり、と大変ハートフルな話になっています。
そして、この「ばらかもん」の主人公・半田清舟の高校生時代を描いたのが「はんだくん」なのです。
「ばらかもん」のほのぼのとした雰囲気を期待して「はんだくん」を読み始めると、その世界観の落差にびっくりすると思います。高校生の半田清舟は学校中から憧れの目を向けられている超人気者で、生徒たちは近づき難し、と遠くから彼を羨望の目で見守っている、ことを主人公自身はいじめられている・嫌われていると勘違いしています。
毎回騒動の中心に主人公がいるのですが、大騒ぎする周りに対して主人公は台風の目のように殻に閉じこもりやり過ごそうとします。しかし、最後には(偶然)主人公が言ったセリフや行動により騒動が鎮火し、「はんだくん、すごい!」と周りにさらに勘違いされるというすれ違いコメディになっています。
主人公は半田清舟その人で間違いないのですが、周りのガヤが面白い、そんな漫画です。
もう3年くらい前ですが、アニメ化もされました。
スピンオフ作品は原作と作者が異なることが多く、絵やセリフ回しの違いが目について私は苦手なのですが、同じ作者が描いたものはやはりクオリティが高くなると思います。
漫画家は忙しい職業なので、なかなか自分でスピンオフを描ける人は少数なので、そういう意味では貴重な作品だと思います。
今回は「はんだくん」を紹介しましたが、「ばらかもん」もとてもお薦めです!
季節が夏から始まるお話なので、今から読むのにこちらもちょうどいい時期です。
いつか「ばらかもん」も紹介したいと思います!
読んでくださってありがとうございました!