読書感想|実践してみる勇気はありません、催眠術の教科書(林貞年)

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催眠術の教科書  林貞年 光文社知恵の森文庫

タイトルの通り、催眠術のイロハを教えてくれる本です。

誤解なきように、最初に言っておきますと、この本を手にしたのは自作の小説の中に催眠術を使う人物を構想したためで、小説のネタを膨らませるために読みました。

タイトルにも書きましたが、人に試す勇気はありません。

試される勇気もありません。

テレビで見てるくらいがちょうどいいです。

とはいえ、催眠術がなにやら神秘のヴェールで包まれた得体の知れないものから、理屈の通った技術らしい、という認識には置き換わりましたので、読んでみるもんだな、と思いました。


本の著者は催眠セラピストで催眠術師の養成、メディアへの出演、テレビドラマでの技術指導など、幅広く催眠術をテーマに活躍されているそうです。

その第一人者が、催眠術の仕組みから、暗示のかけかた、より深い催眠状態への導入法などなど、惜しみなくその知識とテクニックを紹介しています。

テレビなどで芸能人が催眠術にかかり、面白い行動をとったりするショーがありますが、その舞台裏で催眠術師が何を行っているのか、ネタばらし(というほど大げさなものではないですが)もあって、興味深かったです。


催眠術というと、わたしの中では、うさんくさい、かけられるのなんだか怖い、実はやらせなのでは? などなど、ネガティブなイメージばかりでしたが、この本を読んで伝わってきたのは、催眠術をかけられる人への深い思慮の気持ちでした。

かけられる人に負担がないように、催眠体験が少しでも良いものになるように、不安など与えないように、かけられる人のことを常に一番に考え言動すること。

これが大事であり、催眠術の基本中の基本である、ということです。

催眠術の第一人者から、思いやりの気持ちを汲み取れただけでも読んでよかったと思えますね。


本を読む理由の一つに「自分が実体験できそうにない世界を疑似体験できるから」というものがよく挙げられますが、この本なんかはその良い一例だと思います。

日常を過ごしていて、睡眠術にお世話になることはそうはないでしょう。

これまでの36年間の人生で催眠術師の肩書を持った方には会ったことすらありません。

あったとしても全力で逃げるタイプの人間です(臆病なもので)。

催眠術について書かれている本というと、あやしそう……という先入観を持たれる方も多いのではないかと思うのですが、本書に関していうと、少なくとも著者は大まじめに書いていらっしゃるので、安心してください。


いかがでしたでしょうか?

ちなみに、小説のネタにするために読み、ネタとして使えそうだったかというと、催眠術が自分が思っていたイメージとは少しずれたものだったために、設定をいじるしかなさそうです。

素人が最終的にはネット掲載になるであろう小説を書くとしても、無責任なものは書きたくないので、できるだけ努力していこうと思います。

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!

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