読書感想|最終巻です(鬼灯の冷徹#31、江口夏美)

元ライターが作家目線で読書する当ブログへようこそ!

今回ご紹介するのはこちら↓

鬼灯の冷徹 31巻 江口夏美 モーニングコミックス

今回が最終巻になります。

そのためか、話の内容もどこかしんみり…とした内容が多く、

読んでるこちらも「終わってしまうのか…」と惜しむ気持ちになりました。

とはいえ、そこはギャグ漫画なので、最後に一笑いもさせていただきました!

今回は私のお気に入りの「あの人」が出てくるお話をピックアップしてご紹介します。

それでは、以降、ネタバレありで感想書いていきますね。


ピックアップしたお話は

第263話 「猫の紳士は悪気がない」

です。

私のお気に入りの「あの人」とは、くどい顔をした猫の補佐官「漢さん」です。

そう、最終話でもなく、鬼灯がメインになる話でもなく、漢さんが主役のお話です。

なんでこのお話を選んだかというと、

私が単に猫好きだから!

というのもありますが、このお話、ただもう単純に面白い! からなんですね。

冒頭にも書きましたが、最終巻なだけあって、面白い中にもしんみりとした

哀愁の漂う話が多い中、ギャグに突っ走ったこのお話は笑えました。

というわけで、簡単なあらすじをご紹介します。

<簡単なあらすじ>

相棒補佐官である禊萩(みそはぎ)には色気が足りない、これではモテない!と嘆く漢だったが、

いつの間にか彼女を作っていたことを知り歓喜する。

これはぜひともお祝いしたいとプレゼントを考えるため、鬼灯に相談する。

純粋に喜んでいる漢は結婚式はどうする!?と浮かれまくっている。

と、そこへやってきた獄卒(美女)が禊萩の恋人だと知り、さらに狂喜するのだった。

話の内容を書くとあっさりとしたもんなんですが、小ネタが随所に盛り込まれています。

これが猫の漢さんだからこそ活きるネタが使ってあり、面白いんですね。

例えば、禊萩に恋人がいると知って驚いた時の漢さんの反応。

本当に飛び上がって驚くわけです。

言葉では伝わりそうもないので「猫 きゅうり」でググって出てくる動画を見てください。

猫ってこんなに驚くことあるの!?というレベルで驚いています。
 注:動画を見ても真似することはやめてください。猫が可哀そうです。

また、鬼灯のところに相談にやってきた漢さんの登場の仕方、

堂々とパソコンの前をふさいで仕事の邪魔をしてるんですね。

在宅ワークしている方が増えた昨今、SNSでも同じ光景が多くアップロードされていますよね。

まさに猫ならでは。

鬼灯の冷徹には数多くのキャラクターが登場しますが、漢さんは少し変わった

キャラクターだなと思っています。

どこが変わっているかというと、漢さんは現実の猫のイメージに近い、というところです。

それって当たり前のことじゃない?と思われるかもしれませんが、

鬼灯の冷徹の世界観では珍しいことだと思うのです。

鬼灯の舞台は地獄です。

地獄では鬼だったり大昔の人々が死んだ人を裁判したり、刑を執行したりしています。

そこでは現世の人間の活動は観察され、分析・批評されるものです。

これまでの鬼灯のネタも、作者の人間観察に基づくものが豊富にあります。

現実の人間のあるあるネタとして使い、それを鬼たちが冷静に分析する、

そこにこの漫画の皮肉な面白さがあったわけです。

現生の人間に対して、地獄や天国の住人たちはどうでしょうか?

一部の普通の人(桃太郎やお香さん)を除けば、これでもか!と

個性的なキャラクターをしていますよね。

例えば鬼灯の幼馴染であり地獄で働く鬼の一人である「鳥頭」。

オタク全開な彼は相手が誰だろうとお構いなしに自分のオタクっぷりを披露しています。

現実の世界にもオタクはいます、というか自分もその一人です。

しかし、誰にでも全開でオタクっぷりを披露できる人となると少数派ですよね。

現実にもいるけど、思いっきり個性という属性を極限に高めて描いてある、

それがあの世の住人たちの特徴です。

ここで漢さんを思い出してみましょう。

彼もまた、個性あふれる一人(猫?)です。

我が儘で 自分本位で ナルシストで 気まぐれで 気位が高くて……

あれ? こんな生き物、知ってる気がしますよね。

そう、猫です。

漢さんの個性は、元々猫が持っているイメージそのままなんです。

猫が人間の言葉をしゃべったらこんな感じ?というイメージ通りに描かれている、

それが漢さんのキャラクターではないかと思います。

特別に個性を付与しなくても、しゃべらせただけで充分個性的になったキャラクター、

それが漢さんです!

猫そのままなのに、猫そのままの言動をさせておけば面白くなる漢さん。

なんてお得なキャラクターなんでしょう。

とまあ、ひたすら漢さんへの愛を語ってきましたが、この第263話は31巻の中で一番面白く、

最終話(一歩手前)への伏線にもなっています。

漢さんが歓喜して喜んだ禊萩カップルがめでたく結婚し、

今までの主なキャラクターが総登場するんです。

こちらにも漢さん、ちゃんと登場しますよ笑。

最終巻に相応しい内容の話ですので、結婚式の回も好きな話ですね。


鬼灯の冷徹の最終巻をご紹介させていただきました。

漢さん以外の話も面白かったんですが、欲を言えばもう少し白澤を出してほしかったですね…

せっかく鬼灯のライバルキャラとして出てきたのですが、あまりにセンスがなさすぎて

どんどん出番が少なくなっていったのが寂しい気がしました。

なかなかずっと活躍させ続けられるキャラクターを作る、というのは難しいのだな、と

改めて考えさせられます。

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!

よろしければ感想など、コメントに残していってくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。