一緒に「なんで?」を楽しめる絵本、ご紹介します

元ライターが作家目線で読書する当ブログへようこそ!

今回ご紹介するのは親にも勉強になり、子供と一緒に楽しめる絵本です。

ぐんぐん頭のよい子に育つ かがくのお話25 (西東社)

科学の絵本ですね。

身の回りの不思議25個に答える内容になっています。

子供も3歳くらいから「あれなんで? これなんで?」と少し静かにしてくれー(涙)というほど

あれこれ疑問を口に出すようになりますよね。

時に煩わしい子供の「なんで?」ですが、できるなら一緒に悩んだり

きちんと答えてあげたいものです。

この絵本では子供の「なんで?」を一緒に読むことで解決し楽しむことができます。

そうはいっても…

「難しそうな内容だと子供はつまらないのでは?」

「何歳くらいから読めるのかしら?」

といった声が聞こえてきそうですね。

でも、大丈夫。

この絵本は難しい内容でもわかりやすく、興味を持てるよう、工夫がしてあります!

工夫を3つに分けてご紹介しましょう。

まず、工夫その① 「導入部は普通の絵本と変わらない」

タイトル通り、この本には25の科学のお話が入っています。

科学というと、なんだか難しそう、とっつきにくそう、

読んでも結局よくわからず興味も持てずに終わるのでは? といったイメージが付きまとうかもしれません。

しかし、この本では、困難なイメージのある科学への入り口をごく簡単な ”物語” の形にしてあります。

例えば「涙の役割」という内容に対しては、涙の大きな3つの役割を戦隊もののヒーローに当てはめた物語にしてあります。

「ぼくはなみだせんし、マモルンダー、ぼくの能力は……」という風に

わかりやすく、興味をもちやすく、説明口調にならずに、物語を読む感覚で

読み終わるころにはなんとなく「涙の役割」が分かってしまう、という工夫を凝らした構成になっています。

これなら身構えずに、とりあえず読んでみよう、と思えるのではないでしょうか。

そして工夫その② 「興味を持ったところだけ、読める」

科学の話を25も集めてあるため、絵本と言えど、けっこう分厚いです。

分厚いと読む気が失せる……ということもあるかと思いますが、

内容は25個の全く別のお話の詰め合わせです。

頭から順に読んでいってもいいし、子供が興味を持ったところだけかいつまんで読んでいってもいいし…

大人の読書とは違い、読み方は全くの自由!です。

我が家ではまず先ほども出てきた「涙の役割」の話から読み始めました。

4歳の息子がこの絵本を買う前日に、ちょうど「なんで痛くないときも涙がでるんだろう?」と

疑問を持っていたからです。

これは全くの偶然で、「涙の役割」を知りたいから絵本を探したのではなく、絵本を買ったら

ちょうど疑問の答えが載っていたのです。

これもこの絵本の良いところで、本当に子供が疑問に思うような内容をよくピックアップしてあると思います。

少なくとも25個中、9個も息子がこれまで疑問に思った内容が解説されていました。

子供心をよく考えて作ってあるなあ…と感心したものです。

最後に工夫その③ 「大きくなっても(むしろ親世代も)新しい発見ができる」

工夫その①で疑問の導入部はまず ”物語” になっていると書きましたが、

”物語” を読み終えると、その都度、さらに詳しい ”解説” パートがついています。

”物語” パートはひらがな・カタカナのみの、絵本と変わらない作りですが、

”解説” パートは漢字も使い(フリガナあり)、文字も小さく、

図と文で詳細な説明がされています。

”解説” パートは4歳の息子には難しいところもあるのか、読んでもふらっと

遊びに行ってしまったりと、聞いてるんだか聞いてないんだかよくわからないこともありました^^;

でも、”解説” パートは私が読んでいて面白かったです。

「へえーそうだったんだ」と知らないことが多く書かれていました。

そして実際に「へえー」とか言ってると「なになに?」と子供の方がまた寄ってきて、

「こうなんだって!」「そうなんだ!」と会話が盛り上がりました。

”解説” パートは幼稚園児にはまだ早い部分もありますが、小学生以降であれば

あるいは大人世代が興味深く読めるので、長く絵本を楽しめそうです。

もちろん”解説” パートは読まずに、”物語” パートだけ読んでも問題なく楽しめますよ!


いかがでしたでしょうか?

今回ご紹介した絵本は対象年齢:3歳から小学校低学年、となっていました。

いろいろなことに疑問は持っても専門的な図鑑はまだ読みこなせない、という年齢に

ぴったりの本だと思います。

これは持論ですが、理系的な「疑問→模索→解決→さらなる疑問」という思考サイクルは、

どんな職業になっても役立つ万能的な思考法だと思っています。

この思考サイクルを身に着ける第一歩が、身近な不思議を見つけることではないでしょうか。

とはいえ、全部の疑問を受け付けていたら大変なことになります。

その助けに一冊、こういう本があると役に立ちますよ。

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!

よろしければ感想など、コメントに残していってくださいね。

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