なんか怖い

小説風育児日誌です、どうぞ!

父親がレゴブロックで動物を作ることにはまっている。今週末に作ったのは牛だ。
最初は体のサイズが頭の大きさに比べて小さすぎて、白黒ブチの犬にしか見えなかったが、体の作りも大きめにすることで牛に見えるようになった。そして、この牛、息子に大層気に入られたのだ。

「牛さんと遊ぶぞー!」
幼稚園から帰って来て、さっそくレゴで作られた牛を持ち出した息子。
「喉乾いたかな? お水飲む?」
と献身的に世話をしている。微笑ましい。
大人しく遊んでいるようなので、私は一足先に布団を敷いてしまうことにした。
そして敷き終わると、一人で遊んでいることに飽きたのか息子も寝室にやってきた。
「布団の上で牛さんのお世話していい?」
いいよ、と応えると息子は布団に寝そべった。手にはブロックの牛が握られている。

「じゃあ、お世話するので足をとりまーす」
え? と突っ込む間もなかった。息子は牛の足の部分を4本ともとり、ついでに尻尾もむしりとった。
「次は耳と目をとりまーす」
そう宣言したが、耳と目のパーツは細かかったのか摘まみにくく、取り外すのを諦めた。
「あの……それ、どうしてとりはずしたの?」
思いがけないバイオレンスなお世話の仕方に、私は一応意図を聞いてみた。
「こうやってお世話するからでーす」
案の定、息子はまともには応えてくれなかった。
というか、これでまともに応えているとはあまり思いたくない。
何の影響なのか、元々子供っていうのはこういうものなのか。
レゴの牛の目が少し恨めし気に見えた。

読んでくださってありがとうございました!

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