ねえ、見て!

小説風育児日誌です、どうぞ!↓

子どもと言うのは、とにかく注目をあびていたいものらしい。公園なんかで、「ねえ、見て!」と親に声を掛けてから得意げに滑り台をする子は多い。そして、息子も例外ではない。

幼稚園から帰って来て、公園に行くか、家の中で遊ぶか…どちらにしろ、「ねえ、見て!」と最近よく言われる。ストライダーで走っているときも、ブロックで何か面白い形ができたときも、息子は「お母さん、ねえ、見て!」と声を張り上げる。

親を求めている証拠でもあると思うので、可能な限り付き合うようにはしているが、この「ねえ、見て!」は乱発される傾向にあり、最終的には攻撃といってもいい頻度と精神消耗機能を持っている。そして、困ったことに、この「ねえ、見て!」攻撃は、その内容も玉石混交なのだ。

「ねえ、見て!」                                「どうしたの?」                                「レゴの車が変になった!」                           そう言ってにぱーとした笑顔で持っているのは、父親が苦心して作ったレゴの車を解体後、組み替えた独創的なフォルムの、たぶん、車。                「お、おお~! すごいね!」                          ちょっと車にはみえないけどね、の一言を飲み込んで答えると、ご機嫌に改造車で遊び始める。これなんかは玉のいい例だ。

「ねえ、見て!」                                「どうしたの?」                                「車がまがりまーす!」                             そう言って真顔で手にしたおもちゃの救急車を右折させ、そのまま走り去っていく。  「お、おお~…すごいね…」                           そんなことまで教えなくていいよ、の一言を息子は廊下の向こうで聞いているのか?  石のいい例である。

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