宇宙兄弟 #27
読みましたので感想を書いていきます。
注意!! この後はネタバレを含みますので嫌な方はブラウザバックをお願い致します。
この巻はISSに滞在しているヒロイン、せりかがメインになります。せりかが宇宙飛行士になってまで叶えたかった夢、ALSの治療薬を作成するための実験を、彼女は無重力空間であるISSにて行っています。実験はうまくいかず、それだけでもストレスなのに、彼女は厄介な敵をしょい込むことになります。今回の敵、それはネットやマスコミです。
この巻にいたるまでに、少しずつ伏線があったのですが、性質の悪い製薬会社に打ち合わせ風景の写メを悪用され、せりかは不正に研究をおこなっているかのような印象を世間にもたれてしまいます。それからはネット、マスコミからのよってたかっての誹謗中傷合戦になってしまいます。
JAXAが実験中止を命令するかどうか、それに従うかどうか、せりかは長年の夢を諦めざるを得ないかもしれない状況に追い込まれてしまいます。しかし、そこで登場するのが主人公ムッタです。ヒロインとの関係がかなり希薄でしたが、ISS存続の署名集めからぐっと株をあげてきたムッタは、ここでも月面に居ながらにして、せりかを応援する方法を思いつき、そして成功します。勇気を得たせりかは実験を続行し、遂に成功するのです。
夢を叶えること、叶え続けることがテーマの宇宙兄弟ですが、今回のミニテーマは、自分の努力ではどうしようもない敵にぶつかった時にどう行動するか、でしょうか。せりかは行動し続けることで成功を勝ち取りました。
夢を叶えるために必要なこととしてよく聞くのが「チャンスを掴んだら絶対に離すな」という言葉です。聞く度にチャンスが「今がチャンスです!」と声をあげてアピールしてくれたらいいのに…と思っています。せりかのように、分かりやすく、目の前に人生に何度とない宇宙空間が広がっていれば分かりやすいのに…。
どちらかというと、チャンスでもなんでもないかもしれないけど、常にチャンスだと思って歯を食いしばれ、くらい言ってくれた方がガッツが湧くよな、と個人的には思います。
読んでくださってありがとうございました!