【超短文!読書感想vol.3】青空文庫で見つけたダイヤモンド級の作品
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今回ご紹介する本はこちら
仁王門 橘外男 青空文庫で無料公開中
これだけは言っておきましょう、本作、掘り出し物です!
青空文庫って一生かかっても読み切れないほどの作品が公開されているんですが、数が多いだけに中には「うーん……イマイチ」というものも相当数存在しています。その中で「これは!」と思う作品を見つけ出すのが楽しさの一つでもあるんですが、この作品はまさにそれ。ダイヤモンド発見した気分です。
冒頭がまず印象的。事件現場に残されていたらしき一冊のノートを刑事が読み始めるのですが、それは1人の男の独白文でした。遺書なのか日記なのか手紙の下書きなのか……ミステリアスな演出に惹きつけられます。
ノートの書き主である男は出世の道も、美しい女性との結婚も約束された身。バラ色の未来が待っていたのですが、ふと立ち寄った故郷で待ち受けていたのは思いがけぬ母の死と、それにまつわる黒い噂でした……

ミステリであり、家族愛の話であり、差別や純愛の話であり……好奇心、憤怒、悲しさ、やるせなさ……とにかくいろいろな感情を引き出される良作でした。中編くらいのボリュームでこれはすごい。
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