【超短文!読書感想vol.2】青空文庫で読む段ボール界の革命児

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今回ご紹介する本はこちら

私の履歴書  日本経済新聞社  青空文庫で無料公開中

「私の履歴書」は日経新聞で人気の連載コラムで、起業、発明、発見などの偉業を成し遂げた偉人たちが月替わりで自分の半生をつづっています。日経新聞読者にとっては唯一、心から楽しんで読める貴重な記事とも言えるでしょう。なんと1956年から連載しているらしいです、すごい。

青空文庫で読めるのは2人分で、今回はそのうちの一人、井上貞治郎さんのものをご紹介します。ちなみに青空文庫では著者名は「井上貞治郎」ではなく「日本経済新聞社」で掲載されているのでご注意ください。

さてこの井上氏、最初に何を成し遂げた人なのかを申し上げておきましょう。段ボールなどを取り扱う大企業、レンゴー(株)の創業者です。そんな偉業を成し遂げるのだから、若いころからさぞかしすごい人物だったに違いない……

その予想はある意味当たっています、井上氏の若いころは本当に「すごい」。

あらゆる仕事を3日以内でやめ、思い付きで日本をあちこち引っ越してまわり勢い余って満州へ。自分の身を守るためなら人買いですら利用し、挙句の果てに海千山千の悪党であるはずの人買いにすら気味悪がられる始末。

ろくでもない生活を送っていたようですが、ずば抜けた行動力で落ち込む暇すらない井上少年。こんなに物語の主人公向きの性格もないかもしれないという荒唐無稽さでした。しかし人を惹きつける魅力もあって、気が付けば「負けるな!」と応援しています。

そんな風来坊・井上氏がいかに立身出世するのか!? 心配しかかけない息子を持った親の気持ちで読んでみてください。

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