丹下左膳 乾雲坤竜の巻

林不忘という1900年代前半に活動していた作家の作品です。この林不忘と言う人は、他にも谷譲次、牧逸馬という計3つのペンネームを使い分けて活動していました。3名義とも、あおぞら文庫で無料で作品を読めますので興味のある方は読んでみて下さい。専用アプリもありますので、ブラウザ上よりも読みやすいと思いますよ。

タイトルにもあります丹下左膳は隻腕・隻眼の凄腕剣士で、新聞で連載されていたものが人気が出て、映画化までされたそうです。

簡単に序盤のあらすじをまとめておきますと、2振でセットの名刀、乾雲と坤竜は、揃っているときは平穏だが、ひとたび離れると互いが呼び合い惨劇を巻き起こすという不可思議な剣でした。この2振りの刀を所持する道場にある日ふらっと現れたのが丹下左膳という名の隻腕・隻眼の凄腕剣士、あっという間に道場破りをし、2振りの内1振りを奪って逃走します。乾雲と坤竜の2振りをそろえるために、丹下左善と、道場きっての天才・諏訪栄三郎が戦いを繰り広げる、という内容です。

昔の作品ですので、構成は気にせず読みました。純粋にストーリーを追いましたが、よくもまあ、ここまですったもんだを巻き起こしたものだ、と思うくらい、よく場面が動く展開でした。

主役は丹下左膳なのですが、群像劇ものに近く、10人前後の人物が自分の行動原理に従って活き活きと動き回ります。特に殺陣のシーンは、しっかりと描写がされており、かつ緊迫感のある文章で、読みごたえがありました。2振りの剣は引き離されれば呼び合う運命、という前提通り、度々殺陣のシーンがありますし、主役級の丹下と諏訪以外にも剣豪が出てきますので、剣を使用するバトルシーンを書きたい人には参考になると思います。

2振りの刀の行方についてはこの作品単体で決着がつきますが、丹下左膳の物語は続きがあるようで、あおぞら文庫にも収録されていましたので、機会があれば読んで感想を書きたいと思います。

読んでくださってありがとうございました!

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