【超短文!読書感想vol.9】面倒くさがり屋の巻き起こす奇跡

こんにちは、活字中毒の元ライター、asanosatonokoです。

今回ご紹介する本はこちら

似而非物語  山本周五郎  青空文庫で無料公開中

作者の山本周五郎は現在でも文学賞にその名を残した大文豪の一人です。長編も面白い作品が多いのですが、本作品は短めな上に、杢助というユニークな主人公が辿る奇跡を追うユーモアあふれる作品になっていて、おススメです!

タイトルの読み方ですが「えせものがたり」と読ませるようです。

本作品の主人公は、山奥の村に生まれた杢助(もくすけ)という男で、彼は超がつく面倒くさがり屋。勉強・遊び・家の手伝い・仕事はもちろん、美女からのお誘いまで「めんどくさい」の一言で断る始末。そんな彼が村を出て、何十年後に帰郷した後のお話が語られます。

きっかけは杢助が出会った一人の達人と呼ばれる剣の使い手。引退しても隠居しても、全国から教えを乞う侍たちがやってくることに辟易した達人は、杢助に入れ替わりを提案します。

杢助は「ただ寝ておればいい」という達人の言葉を真に受けて入れ替わりに同意します。しかし、杢助を達人と信じてやってくる客人たちは思いのほか厄介で……

しかし、この面倒くさがり屋、奇跡を起こします。

読みやすいのでぜひ手に取ってみてくださいね。

ちなみに、文学賞の「山本周五郎賞」受賞作品はエンタメ小説として面白いものが非常に多いです。興味のある方は検索してみてください。私のおススメは『ぼっけえ、きょうてえ』(岩井志麻子)、『夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦)です。

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